動中の工夫

坐禅コミュニケーション

動物を飼う、植物を育てる

 秋葉原事件の犯人に対する分析が進み始めており、マスコミも連日採り上げている。

 そんな中で本日の日本テレビ系『スッキリ!!』でのテリー伊藤のコメントは「動物を飼うとよい」。誰かに必要とされること、命の大切さを知ることを理解できるようになるからである。環境が許さないならば植物を育てても良いと思う。

 同じく同番組、香山リカのコメントにも私はうなづいた。「社会に対して適切に働きかけること」、不平不満をすべて自分のせいにするのも間違っているし、すべて社会のせいにするのもまた間違っている。内部に、外部に適切に働きかけて問題を解決していくことが重要なことであるし、またそれが可能なことであるという認識を持つことである。

 人間は追いつめられたとき、自分を過度に攻撃するか、他人・社会など外部を過度に攻撃するかのどちらかだと思う。前者の例は過労死・自殺などであるし、今回の事件は後者の例であると思う。

 このように追いつめられたときは、内部・外部ともに攻撃しなくて済む「社会的ひきこもり」環境にひとまず身を置くのも一つの選択肢であろう。もちろんその状態にいつまでも安住し続けてはいけないのであるが。逃げるべき安全地帯を失うことの危険性をこの事件で感じる。タラレバになってしまうが、この犯人も一か月くらい「社会的ひきこもり」をしながら「内部・外部ともに攻撃しない」工夫をしていればこんな事件は起こさずに済んだのではないか。最近の傾向として、一度ドロップアウトしてしまった人をあまりに軽蔑し過ぎていないだろうか。

 ともあれひきこもるときは「動物を飼う、植物を育てる」、「内部・外部ともに攻撃しない」という工夫をお勧めする。