動中の工夫

坐禅コミュニケーション

摩訶衍の挨拶

 スーパーなどの接客業では会社が、「お客様に挨拶をした回数」などを従業員に毎日記入させていたりする。もちろん意味がないなどとは言わない、ある一定の啓蒙効果が得られていると思う。

 しかし真に心がけるべきは実は一緒に働いているスタッフに対する挨拶であると思う。実に「今日もよろしく」と挨拶を交わすことで気持ちよく仕事ができる、またサービスをする身心ができあがる、いわば心のウォームアップができあがるのである。

 たとえば上司に気持ちよく挨拶されれば気分も良かろう、こちらも気持ちよくお客様に挨拶することができる。一回のスタッフに対する挨拶が連鎖して、増幅して、たくさんのお客様に対する挨拶になってゆくのである。

 だから従業員に「お客様に挨拶をした回数」を記入させ、徹底させるのも良いが、まず管理職の方々がどれだけ部下達に挨拶をしたか、記入してみるがよい。

 できれば「挨拶+気のきいた一言」を心懸けたい。これは人のためならず、自分にとっても脳のトレーニング・ウォーミングアップになるのである。