動中の工夫

坐禅コミュニケーション

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

勇猛心暴走?

今日はある有名企業の創設者のお宅にお邪魔させて頂いた。大変有り難いお話をうかがい、まさに有ることが難しい(有り難い)体験だった。 勇猛心がかきたてられ、興奮して言葉には感情が乗り饒舌になった。果たして私の話は文脈へ収束していただろうか。とり…

成功は失敗の元?

成功体験が次の挑戦を生みまた成功を生む、これは理想である。しかしそう上手くはいかないもので、成功体験「こうやったからうまくいった」に執着し、その後失敗してしまうことがよくある。 たとえば坐禅でも「今日は実に上手く坐れた、ばっちり姿勢も呼吸も…

不明な点を残さない

仕事においても学業と同様に自宅での予習と復習は大切なことだと思う。しかし学業において授業・講義がもっとも重要であるのと同様に、仕事においても現場での実務がもっとも重要である。 この認識が出来ていないと、現場でのミスを「もっとよく考えて(予習…

運転の工夫

車の運転の工夫 昔、イチローが試合後に車の運転をして帰宅するのが気分転換になって良いと言っていたと思う。雑誌は『Number』だったか?そもそも本当にイチローだったかもあやしい記憶だが…。もう十年以上前のことになるだろうか。 周辺視を駆使し、集中し…

ひきこもりの利点・欠点

築山節氏曰く「その目を動かさない時間が長くなりすぎると、視覚的注意の向け方がスムーズに切り替わりにくくなります。(中略)このこと自体は一時的な現象で、脳機能の低下とは関係ありません。(中略)ところが、目を動かさない時間があまりにも長い生活…

初対面の人の顏と名前を覚える工夫

川島教授曰く「初対面の人の名前を覚える時は、心の中で呼びかけると記憶しやすくなります。「覚えるぞ!」と心の中で強く意識してみてください」(『脳を鍛えるおとなのDSトレーニング』教授語録)と。 米山公啓氏曰く「名刺をもらったら、まず名前を読んで…

ヒューマンエラーを防止する工夫

最近、人間工学からミスを防ぐアプローチが研究されている。結論は「当事者だけの責任にせず組織全体で取り組め」みたいな話になる。これは企業倫理が声高に叫ばれる現在、本当に大切なことになっていると思う。 ところが、現場の最前線で働く前衛部隊員に組…

捨てる心構え

辰巳渚氏は「一方、昔ながらの妖怪には、付喪神というものがいる。そのへんにうち捨てられた古い器物が魂を持って悪さをする妖怪だ。いわば、「ほっとかないでお化け」である。やはり筆者には、昔の人は現代の私たちよりも、もっと捨てることに敏感だったよ…

校勘の瞑想性

校勘とは異なる版本とつきあわせて異同その他を著すこと。その目的はその書籍の旧態に遡らんとすることである。 私は研究である古典をまるまる校勘したことがある。実際に行ってみると、なぜ訛字になってしまったのか、間違えた人の感覚が伝わってきたり、い…

法界定印の工夫

法界定印の際、両手の親指の爪と爪とが触れるところを、ヤスリで平らに削っておくと法界定印が安定する。法界定印が安定すると散乱・昏沈が防げる。これは曹洞宗の雲水さんの工夫を又聞きしたもの。曹洞宗系の坐禅指南書には法界定印について丁寧に教えてい…

旅行準備の工夫

小学校の時の「遠足のしおり」のようなものをつくる。電車の乗り換え、路線図などを載せる。これは社員旅行などからのアイディアだが、プライベートでも使える。なんだか記念になります。

ほめられたときの反応

最近のコミュニケーションスキルの教科書は「アサーティブ」ということに重きを置いている。読んでみると、「こんなに率直でよいの?」と思ってしまう。ほとんどがアメリカ人の教科書だからか?自閉症スペクトラムの方はむしろどうやって相手の感情・場の空…

「慈悲の瞑想」で基本的構えをつくれるか?

交流分析で「基本的構え」とよばれる人生に対する姿勢では「私もOK、あなたもOK」が理想的であるとされる(詳しくは杉田峰康『人生ドラマの自己分析―交流分析の実際』などを参考にして下さい)。 どうしたらこのような構えをつくることが出来るだろうか?あ…

一呼吸から世界は変わる

多くの坐禅指南書には坐禅の効能や目的意識に関する注意が書かれてある。一流の方々が書かれたものであるから難解かつ高遠でとても私自身と照らし合わせるだけの技量がない。 しかし坐禅の目的を誤るのもよくない。今朝の坐禅会での法話から考えたところを備…

数歩観?

脳トレ川島教授曰く「歩いているときでもトレーニングはできるのですよ。歩いている歩数を数えてみましょう。数を数えると左右の脳で前頭前野が活発に働きだしますよ」(『脳を鍛えるおとなのDSトレーニング』教授語録)と。 歯磨きに続いて今度は「数歩観」…

清濁併せ呑む

山岡鉄舟の門下一同で無礼講の宴会をしていた際、門人の一人が吐いてしまった。山岡鉄舟はなんとその吐物を片っ端から食べてしまったという。曰く「浄穢不二の修行をしたのだ」と。 閑話休題、私は人間づきあいが苦手で、できれば人と関わらない仕事がしたい…

胃腸虚弱は体質か?

仕事を開始して一週間がたった。ここで体調について総括したい。 まず朝がつらい。どういうわけか朝の緊張感が強い。休息期間中は朝5:30~6:00には起床し、二炷の坐禅と読経を行っていたが、すこぶる快調であったのにである。 つぎに朝食を食べる食欲がない…

新しい公認会計士をやとう

罪悪感に悩んでいる場合、「新しい公認会計士をやとう」(メリィ M.グールディング,ロバート L.グールディング『自己実現への再決断』325頁)という方法をお勧めする。 上記書に書かれた「新しい公認会計士をやとう」という意味は次の通りである。 ・今までの…

御注意あれ!

ヨガ・自律訓練法・坐禅・ヴィパッサナー瞑想などの呼吸法・瞑想法には「魔境」とよばれる好ましくない状態になることや、妄想が現れることがあります。また心身症・精神疾患を悪化させてしまうこともあり得ますのでかかりつけのお医者さんに相談してみると…

入力と出力の転換

会話はインプットとアウトプットが同時に要求される難しさがあると以前書いた。脳トレの川島教授がそれに関連した工夫をこう述べている、「ラジオのニュースはただ漠然と聴かずに内容を要約してみましょう。時間をかけすぎずに3~4分で簡潔にまとめましょう…

沈香も焚かず屁も放らず

特にこれといって役立つこともしないが、かといって世の中に害を及ぼすようなこともしない、所謂「沈香も焚かず屁も放らず」という状態のメカニズムについて考察したい。私の場合は技術の習得過程に於いてこの状態になる。 指導者――私 ↓ 物事・業務 所謂OJT…

慣れてよいと許可する

新しい仕事の初日。やっぱり頭がパニックだ。前回の職場では緊張の結果、へこへこと姿勢が悪くなっていたので、今回は数ヶ月前から姿勢を改善した。その成果は出ているが、姿勢が良すぎて逆にぎこちない。相当ぎこちない人だなと思われているのが伝わってく…

散歩の工夫

ウォーキングをされる方が多い。手を大きく振り大股で歩いているので散歩ではなく、ウォーキングをされていると一目でわかる、そんな方とよく行き会う。私は只の散歩だが散歩でもウォーキングでも可能な工夫がある。 川島教授曰く、「会社や学校から帰宅する…

他人の会話の精度を知れ

昔、先輩とクライアントの方とコンサルタントしていたときのこと(具体的な職業は秘密)。終わった後、先輩から「あの場面ではクライアントは内心○○を希望していたのだから××…」といわれた。 まとめると、 ・クライアントのニーズをつかめ ・そのニーズに的…

いざ実践編

来週より半年間の社会的ひきこもり生活を脱出し、バイトを開始する。この半年間、様々な悪癖・生活習慣の改善、認知行動療法・森田療法・交流分析の勉強と実践、坐禅などに取り組んできた。これまで今目指している職種での仕事を二回試みて、これが三度目の…

植木雅俊『梵漢和対照・現代語訳 法華経』

本日の朝日新聞「ひと」欄に植木雅俊の『法華経』訳本の紹介があった。『法華経』について南直哉・玄侑宗久『〈問い〉の問答―同時代禅僧対談 』に議論があった。それで『法華経』に興味を持つようになった。私のうちは日蓮宗だが、この間はじめて法華経を読…

瞑想と観察について

自律訓練法において自己暗示をかけるときの言葉を「公式」という。自律訓練法の初歩段階では以下の公式を練習する。 基礎公式「気持ちがとても落ち着いている」 第1公式 手足の重感「手足が重たい」 第2公式 手足の温感「手足が温かい」 ここまでを重温感…

静から動へ(2)―作務と坐禅―

坐禅会での和尚様のお話。和尚様が専門道場で修行中の頃のお話。和尚様が作務で薪割りをしていた。木目の癖がある薪は上手く割れないことが多かった。しかし不思議なもので坐禅が深まってきて呼吸が深くなり肚の力ができてくると、上手く割れるようになった…

会話に必ずオチをつける

私はよく会話していて盛り上がると、最後には「あれ、なんでこんな話になったんだっけ?」とだれかにいわれるくらい脱線することが多い。この会話そのものは楽しい雑談であったし、みんなだれのせいで脱線したのか気づかないことが多い。しかし実は私が原因…

静から動へ(1)―坐を起つときの注意―

私の言っている坐禅会の古参方の動きの美しさといったら筆舌しがたい。朝の5時だというのに掃除をテキパキとすすめる。この起ち居振る舞いにあこがれたのが坐禅を続ける動機にもなっている。どうしたら坐禅中の定力を動中でも維持できるか? 大森曹玄老師は…