動中の工夫

坐禅コミュニケーション

数息観口訣Ⅰ

・吐く息に合わせて「ひとーつ」「ふたーつ」、10までいったらまた「ひとーつ」

・禅定が深まったらもう「ひとーつ」「ひとーつ」でもよい。

・もっといえば「ムー(無)」「ムー」でよい。この無は無字の公案で、有り無しの無ではなく、無そのものである。

・動中でも「ムー」「ムー」。あるタクシーの運転手はこの法話を聞いて、仕事中ずっと「ムー」とやっていて、お客さんがなにをいっても「ムー」とやっていたという失敗談がある。これは本当の動中の工夫にはなっていないわけであるが、この単純さ・素直さには見習うべきものがあると私は思った。