動中の工夫

坐禅コミュニケーション

禅堂ではごまかしはきかない

 疲れてくると、身心にどういった反応が起きるか自分で観察してみた。

・むくむ。これはホルモンバランスの乱れと血行不良によると思われる。

・身体が硬くなる(坐禅で半跏趺坐もつらくなる)。しかし筋肉は弛緩傾向にあるがごとく姿勢は悪くなる。これはインナーマッスルの弛緩とアウターマッスルの緊張によると思われる。警策を受けた時などの「適度な緊張感(http://blogs.yahoo.co.jp/dongzhongdegongfu/7894642.html)」とは正反対の状態である。

・積極性がなくなる(ように見える)。これは周囲のテンポについていけなくなることによる。周囲からはやる気がないように、あるいはスローモーに見えるはずである。

 最後の反応が最も問題である。動作がピタッと極まらずにいると、それがストレスとなりますます疲れてしまう。後手後手に、仕事に追われていくことになり、悪循環となる。

 こういう状態でも、自宅で坐禅する分には、ごまかしがきくというか、意外とうまく坐れることもある。つまり自分の状態を認知できないのである。『法華経』にでてくる家が火事になっていても気付かない子供のごとしである。ところが禅堂で坐禅会の皆さんと坐ると、ハッキリと自分が極まっていないことが自覚できる。動作と自己とのズレを確認する意味でも、一週間に一回の坐禅会は有意義であると実感した。