動中の工夫

坐禅コミュニケーション

2020年雑感

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有馬頼底老師の大僧正ネズミと賛「寿且昌」

 

今年は干支のはじまり子年。物事をはじめるには小さい事からでもコツコツと、そんなことを思っていた年明けでした。蓋をあけてみると、新型コロナウイルス感染症に振り回された一年でした。きっとそんな中でもネズミのようにコツコツと穴をあけていった人たちとそうでない人とでは差が付くようなそんな一年に後々なるような気がいたします(私はもちろんコツコツやらなかった方です)。

マスク騒動や消毒液の不足、なぜかトイレットペーパーや生理用品まで不足する事態があったことなど、すでに忘れていることも多くあります。

別ブログの更新履歴から振り返ってみますと、4月7日から5月25日まで緊急事態宣言、その間は手洗いや三密回避などの予防策についての情報が多かったです。またステイホーム期間中のメンタルヘルス(特に女性や子ども)、生活習慣病の管理なども課題となりました。

5月~6月は家庭用洗剤を用いた消毒法やアルコール消毒製品の転売規制の話(転売規制は現在は解除)など、消毒用アルコールの不足が問題になっていたようです。

7月はGo To トラベルの開始、8月は吉村大阪府知事の会見に端を発したポビドンヨードのうがい薬騒動(薬局・ドラッグストアでは瞬間的に恐ろしいほど購入希望者が殺到しました)、これに対して日本甲状腺学会等が速やかに見解を出しました。

10月は「季節性インフルエンザワクチン接種時期ご協力のお願い」がだされ、インフルエンザと新型コロナのW流行に備えていく時期でした。

こうして振り返ってみると忘れていたこともたくさんあります。緊急事態宣言で一旦は流行が抑えられたという成功体験が、国民や政府の油断につながっているような気もいたします。

経済優先か医療優先かと、つい二極化して議論されがちですが、まず皆さんで一緒に新型コロナウイルス感染症因る物故者の霊位へ祈りたいと私は思います。次いで現在闘病中の患者さんの当病平癒を祈り、さらに新型コロナウイルス感染症病魔退散を祈りまたいです。立場が違えば考え方も異なりますが、これらを祈ることは皆一緒に出来ることだと思います。

祈ると言うことは他者のことを考えるということにつながりますから、自分のことを考えて自分の考えにのみ固執するより、よい方向にすすむ筈です。

年末年始はステイホームということで初詣は難しいですが、祈ることは何処でも出来ますので、みなさまどうぞよろしくお願いいたします。それでは良いお年を。