動中の工夫

坐禅コミュニケーション

何をか為さん

最近、書店で山本兼一『命もいらず 名もいらず』を購入した。幕末・維新時に活躍された山岡鉄舟を描いた時代小説である。 山岡鉄舟居士は剣・禅・書の達人であり、私が参加している坐禅会とも関わりがふかい。 ここで描かれる鉄舟は自分のため=世のためとな…

お経・題目・念仏のリズム

今日は坐禅会の後、みなさんでお経のお稽古をしました。 和尚が英語で般若心経を読みましたが、リズムが良くてびっくりしました。お経は漢訳仏典を普段読んでいるわけですから、リズムさえよければアメリカ人は英訳仏典を読誦してもよいわけです。 誦経のほ…

ウオノメコロリ

左足指に魚の目ができた。もう一年近くできているがついに痛くなってきた。 きっかけは坐禅か? 初心の頃、しびれすぎてずっと感覚がなくなった部位だった。最近、ようやく感覚がもどって、痛みを覚えるようになった。 ウオノメコロリ液をぬって剥がそうと思…

温泉の入り方

温泉の入り方について検索してもいろいろ出てくる。やはり日本人は温泉が大好きのようだ。 水分補給や長湯の危険性など、とても親切に書かれている。私は今日、千葉県は養老渓谷の温泉に行ってきた。 温泉に入る人を眺めてみると、入り方もいろいろである。…

理屈ではなく体験で理解できるか?

ここ数年、私のテーマは「伝達」といえるかもしれない。 例えば漢方や針灸のように理論だけでなく実践により体得してゆく技術をどう「伝達」してゆくか? 例えば仏教の悟りのように一応理屈で説明し理解するものの、実際に体験しないと本当のことは分からな…

認知を認知する(1)―フローチャートの活用

最近よく耳にする用語「メタ認知」、認知を認知することと解される。 ヒューマンエラーを考える際にもよく耳にする用語だ。 「メタ認知過剰にも注意が必要(http://blog.goo.ne.jp/hkaiho/e/b00e7ece468a266400ef6b8d687813cd)」海保博之先生の記事もとても面…

前後裁断―数息観の工夫

平成21年5月28日朝日新聞朝刊に巨人の小久保選手の帽子のつばに「前後裁断」と書き込まれていることが記事になっていた。 「前後裁断」とGoogleで検索すると、阪神・下柳選手、横浜・工藤選手、日ハム・江尻選手などプロ野球選手が多く座右の銘としているよ…

休日に寝過ぎない工夫

私は休日に寝過ぎると体調が悪くなるという経験を繰り返している。なかなか信頼できる文献に当たれないが、たぶん医学的にも根拠があると思う。また寝過ぎはよくないことは皆周知しているのに、「だから寝過ぎないようにしよう」で終わっている、何か工夫は…

花粉症と坐禅会

花粉症のでるシーズンは坐禅会に参加しにくくなる。鼻が詰まっていると、鼻息が聞こえて周囲に迷惑になるかもと臆してしまうからだ。なにしろ唾液を飲み込む音すら禅堂に響く静寂である。 そんななか、鼻閉症状があっても、坐っているうちに鼻が通る方法がわ…

坐禅を継続する工夫と親切について

去年の夏、半日ほどの小摂心に参加させて頂いた。初心者であったし、終わった時の疲労は相当で筋肉が凝り固まっていた。明日からまた仕事かあ、きついなあと正直思っていた。 終わる際の講座にて和尚が「今日の小摂心で、肚に力が相当蓄えられたはずである。…

調剤室に自分がいない薬剤師

山岡鉄舟居士に次のような逸話がある。 鉄舟居士のかかりつけの医師として出入りしていた千葉立造医師に、居士は「あなたは医師でしたな。では病気の診察は出来るでしょうな?」と尋ねられた。「大したことはありませんが、まあ一通りの診断はできます」と千…

継続の工夫

2008/12/15放送の「深イイ話」より(http://www.ntv.co.jp/fukaii/episode/081215/01.html) 岩手県在住の下川原孝さん。現在102歳。 今年、マスターズ陸上において砲丸投げの世界記録を樹立した。 その体は健康そのもので、毎日のスクワットや週4回の散歩…

ゆっくり話す

テレビのCMで「聴力のよわい人には、. ゆっくり、はっきり、 話しかけてください」というのを見た。かなりゆっくり話されていたのだが、それでも聴力の弱い方には聞き取りぐらいのスピードだそうだ。 なんのCMかと思ったら、これは補聴器のCM(http://www.ri…

気遣いの工夫

禅宗のお坊さんでも、本山の管長とかかなり偉いクラスになってくると、とても気遣いが出来る人が多いそうだ。いろいろなことにすぐ気付いて、こまめに動くとのことだ。 和尚様のお話では、これは気遣いのトレーニングを積んだからと言うより、坐禅が進んだた…

摂心―長時間坐ることの意味―

坐禅会での和尚のお話を引用する。 考えると、摂心が七日なのは、実によく工夫されていると思う。坐睡のみの摂心も2~3日目が眠気のピークで、それ以後は眼が冴えてゆく。5~6日目になるとみな目がぎらぎらと一種の光悦状態になっているのか、みないい顏…

摂心に行きたいか?

大森曹玄老師が『参禅入門』でも書かれているように、居士といえどもたまには摂心に参加するといいという。 私は、12時間くらいの摂心に参加したが、つらかった。普段の坐禅の姿勢が悪いことが否応なく認知できる。無理な力が加わっている箇所がガチガチに凝…

字を書く時の工夫

2008年10月8日放送の『ためしてガッテン』(http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2008q4/20081008.html)より字を書く時の工夫。 文字は脳が書いていると言うことで、脳内文字のバランスを修正してゆくことで字を美しく書くという工夫である。その名は「す…

己事の究明は焦眉の急務

「己事の究明は焦眉の急務」と昔の人は言った。自己を知ることは眉が焦げているのを払うのと同じくらい急いで行わねばならないという意味だ。 本日は「カウンセリングなどの仕事をする上では、自己を信頼する(コンフィデンスという単語を使っていた)ことが…

チェック業務の工夫

大森曹玄老師曰く、 「電話局に勤めていた一禅友が、こういう話をしてくれたことがある。三十数年も前のことだから、今とは現場の様子はちがっていようが、原理は同じことである。その友人は局で自動接続の装置の故障を調べる係で、毎日自分の受け持つ機械を…

立ち仕事でも疲れない工夫

長時間にわたり集中力を持続して立ち仕事をしなければならない脳外科医。 その脳外科医として有名な林成之先生の工夫。 「私が心がけているのは、「いつでも真上に飛び上がれる状態の姿勢」を保つことです。この姿勢をとると、運動時に体の軸を作るうえに、…

速度の遅い動中の工夫

私は静と動の工夫には違いがあるように思える。坐禅指南書には「只管~」ただすることに相違はないとよく書いてあるが、やはりコツが違うように思える。 たとえばバリバリ働くビジネスマンはスピーディーな仕事に集中力を発揮するが、ゆっくりとスピードを落…

腹に力を入れることの可否

無字の公案に取り組むときは、よく「ムー」とうなるように腹に力を入れよなどと言われる。この「腹に力を入れる」とはどういうことか? 腹に力を入れて呼吸することでかえって呼吸が荒くなってしまう(呼吸数↑)こともあるし、顔を赤くしてのぼせてしまうこ…

カラスウリの花に出会った

摂心を終えたのち、車で書店に買い物に行く途中、前方の車が道路標識にぶつかるという自損事故になった。私も車を停めて、声をかけたが、大事には至っていないようであった。ちょうど通りがかりの救急隊員が応急処置をしてくれた。大事故に至らずよかったが…

一夜の摂心を終えて

一夜の摂心に参加した。これほど長時間坐禅したのは初めてで、普段読まないお経も読んだ。 平素、いかにだらけた生活をしているかがよく分かった。以下、学んだことを記す。 ・道場での茶礼:直日に合わせて頂く。お変わりの頂き方は食事と同様に右手で合図…

坐る前の工夫(2)

とあるアメリカの禅堂では朝起きたらまず経行から行うそうである。 起床した者から順に経行の輪の中に入ってゆく。曹洞宗系の禅堂らしく最初はゆっくりと、次第に臨済宗の経行の如く速くなってゆき、最後には全力で駆け出す、これを三十分ほど行うそうである…

墨をする時の工夫

今朝の坐禅会の法話より 墨をするのもひとつの修行である。老師についてお世話をする役についた場合、墨をするのも大事な仕事であるが、忙しい中すらねばならないので大変であるらしい。 墨は坐禅と同じように肚の力と呼吸でする。坐禅が出来ていないといつ…

ワレモノを扱う時の工夫

なんだか他人よりワレモノを割る回数が多いような気がする…。この間もドリンク剤の瓶を割ってしまった。 澤木興道老師曰く「茶碗ひとつでも、ガチャンと放りだすのと、最後まで送りとどけるのと」、 又曰く「すべての行儀の根本は「最後まで送りとどけること…

駐車場に駐車する時の工夫

今日、千葉そごうに車で行ってきた。駐車場に車を停めたが、帰りにはもう何階に停めたか忘れてしまい、五階から十階まで歩いてしらみつぶしに探す羽目になった。クソ暑い中、空気の悪い駐車場の中を、30分ぐらいは歩いただろうか。 もともと自分は方向音痴で…

アパシーは疲れる

『オーラの泉』なる番組でゲストが千原ジュニアだった回での江原さんのコメント。 「何をやっても、友達とやんちゃしてても、必死で受験勉強してても どこか一歩距離を置いている、地に足ついていないというか、「これだ」という実感がない、手応えがない。 …

暑い日の坐禅における工夫

今日の坐禅会の法話より。 「人皆苦炎熱、我愛夏日長、熏風自南来、殿閣生微涼」(人は皆な炎熱に苦しむも、我は夏日の長きを愛す。薫風自南来、殿閣微涼を生ず)という漢詩がある。暑い時の坐禅は汗だくになってしまい苦しいが、その分禅定力も練れると考え…